比叡山延暦寺

ひえいざんえんりゃくじ

更新日
2023/03/14

比叡山に広大な寺域を持つ、天台宗の総本山。平成6年に世界文化遺産に登録されています。奈良時代末期、19歳の最澄(さいちょう)(767-822)が、比叡山に登り草庵(そうあん)を結んだのが始まりです。最澄が中国に留学して天台宗を開立してからは、弘法大師(こうぼうだいし)の開いた高野山金剛峰寺(こうごうぶじ)とともに、約1200年もの間、日本の宗教界最高の地位に君臨し、この比叡山からのちに日本仏教をささえた円珍(えんちん)(814-891)、円仁(えんにん)(794-864)、慈円(じえん)(1155-1225)、源信(げんしん)(942-1017)、法然(ほうねん)(1133-1212)、親鷲(しんらん)(1173-1262)、一遍(いっぺん)(1239-89)、道元(どうげん)(1200-53)、日蓮(にちれん)(1222-82)などの傑僧(けっそう)を輩出しています。全盛を誇った平安時代末期には、三塔・十六谷・三千坊を数えていたといわれています。この時代に門下の対立が激しくなり、分立した三井寺(園城寺)の寺門に対して、山門と呼ばれています。
 杉木立が深く生い茂っている比叡山中の境内は、天台宗修行道場としての威厳に満ちみちた雰囲気が漂い、訪れる者の心を引き締めます。延暦寺は比叡山の山上山下に大別されており、山上には、根本中堂を中心とした東塔、釈迦堂を中心とした西塔、円仁によって開かれた横川の3地区に分かれています。一方、山下になる坂本には、延暦寺の鎮守社(ちんじゅしゃ)だった日吉大社や本坊だった滋賀院などがあります。
 戦国時代に織田信長(1534-82)によって、一山焼き討ちに遭いましたが、豊臣秀吉(1536-98)・徳川家康(1541-1616)の手によって復興された諸堂は、数多く国宝・重要文化財の指定を受けており、宝物類も目を見はる物ばかりです。
 ドライブウェイ・ケーブル・各バスなどを利用して、山上まで比較的簡単に参詣することができます。根本道場であり、もっとも交通の便のよい東塔だけを拝観する人が多いですが、さらに厳粛な空気が漂う西塔・横川の方へ、東海自然歩道を歩いて参詣するのも深い趣が味わえます。
〈国宝〉根本中堂 宝相華蒔絵経箱 金銅経箱 七条刺納袈裟 刺納衣 伝教大師将来目録 羯磨金剛目録
天台法華宗年分縁起 六祖恵能伝 伝教大師入唐牒嵯峨天皇宸翰光定戒牒
〈重文〉根本中堂廻廊 転法輪堂 戒壇院 瑠璃堂相輪

所在地
大津市坂本本町4220
アクセス
公共交通機関
京阪電鉄/京津線 「坂本比叡山口」 下車 徒歩 10分 坂本ケーブル乗り換え終点下車
JR湖西線 「比叡山坂本」 下車 徒歩 20分 坂本ケーブル乗り換え終点下車
■名神高速道路京都東I.Cから西大津バイパスに入り、近江神宮ランプより下鴨大津線(山中越)で田の谷峠ゲートへ。
■京都市内からは北白川別当町から下鴨大津線(山中越)で田の谷峠ゲートへ。
■琵琶湖大橋方面からは国道161号・県道558号を経由して雄琴から奥比叡ドライブウェイ仰木ゲートへ。
駐車場
普通車 425 台
大型車 100 台
その他
坂本ケーブル ケーブル延暦寺駅から徒歩10分
料金
大人1,000円、中高生600円、小学生300円
営業時間
9:00~16:00
西塔、横川は冬季(12月~2月)のみ9:30~16:00
定休日など
無休
ウェブサイト
お問い合わせ

比叡山延暦寺

TEL
077-578-0001